共同代表理事の柳澤です。
2月9日豊島区の高野之夫区長の訃報が報じられました。
高野区長は、豊島区の区長を6期24年務められたそうです。必ずしも良いイメージがなかった池袋を中心とする豊島区のイメージを大きく変えたのは、大きな功績と言われています。
調査元によって異なりますが、長谷工アーベストの「住みたい街」最新のランキングでは、池袋が東京23区内で第一位となっています。
＜東京23区「住みたい街ランキング」で池袋が中野を逆転、錦糸町が大躍進の理由＞
私が高野区長にお会いしたのは、2回。小児がん・AYA世代のがん・臨床試験の啓発のためのチャリティーライブRemember Girl’s Power !!の開催を豊島区と共催することとなり、2021年、2022年の開催前の表敬訪問と開会宣言動画収録のためです。
様々な方々のご縁、ご理解、ご尽力あって、運営会社の3Hクリニカルトライアル株式会社の本社が豊島区・池袋にあること、私自身のオフィスも豊島区にあること、そして何よりも高野区長がアニメやアイドルなどサブカルにも理解があったこと。実際に、ネット上には高野区長自身がコスプレ衣装身をまとった写真が沢山あります。
＜2年ぶりの「池袋ハロウィンコスプレフェス2021」が開催！高野豊島区長が「鬼滅の刃」竈門炭治郎のコスプレ開会宣言＞
高野区長にお会いした際、印象に残っているのは、ご自身の言葉で、以前はマイノリティーであり、見方によっては誤解や偏見にもさらされていたサブカルに光をあてるように、豊島区は「誰一人取り残さない」未来都市の実現を目指すと口にされたことです。実際に、2015年には「誰一人取り残さない」まちづくりを推進する決議を実現しています。もちろんSDGsに関していろいろ言われていることは知っています。
＜SDGsの実現に向け「誰一人取り残さない」まちづくりを推進する決議＞
その上で、豊島区独自の「豊島区がん対策推進条例」及び「豊島区がん対策推進計画」から、小児がんやAYA世代のがん、臨床試験を取り上げるイベント、ライブを共催することにはすぐに賛同頂きました。豊島区と共催が実現する2021年までに5回の開催実績もあったこと、営利目的ではないこと、寄付は100%外部拠出していることから、今や豊島区のランドマークとも言える会場が無償提供されるに至りました。
実際に、過去5年の開催で会場費は悩みのたねで、民間の会場で無償を実現することは極めて困難でした。まあ、会場を貸すことを生業としているところから難しいことは承知していますが、民間企業に開催趣旨を理解して貰うこと、近年のCSR的協力を得ることは難しく、この2年間は、これまで会場費にかかっていた費用を寄付・外部助成に回せたことは豊島区、高野区長の理解あってこそでした。
昨年の表敬訪問は、チャリティーライブ出演のアイドルグループ notallのメンバーと伺いました。高野区長の目は、孫や曾孫をみるような目で、優しく話しかけていたのを今も思い出します。広報大使を務める音井結衣さんとはTikTok用の動画も収録させて頂きました。
＜高野区長と音井結衣さん（frrom notall）のTikTok＞
様々なメディアで、2023年はパラダイムシフトが起こる年と言われています。24年前、区長になった時、サブカルの街にすると言った時、SDGsを取り組むと言った時、様々な新しい取り組みに着手した時、したり顔で「何を馬鹿な」と言った人も多かったと思います。高野区長の訃報を受け、また、いろいろと考えることができました。
高野区長の偉業を称え、我々が受けた御恩に感謝し、心よりご冥福をお祈りいたします。